教授からのメッセージ
当講座担当の薬剤学、薬物動態学及び薬物動態学実習は、薬剤師国家試験ならびに高い資質を持つ薬剤師、疾病の予防及び治療に貢献する薬剤師及び医薬品・食品・化学系研究者の養成において、極めて重要な科目です。
薬剤学では、薬物が生体に投与された後にたどる生体内運命を的確に捉え、医薬品をヒトに適用した時の薬物と生体との相互作用を深く理解し、吸収、分布、代謝、排泄に関する基本的知識の修得を目指しています。薬物動態学では生体内における薬物の動きに関する基礎知識を習得し、薬物動態の解析法、薬物動態に影響する要因を明らかにする方法などを薬物速度論として学びます。さらに、薬剤学、薬物動態学で得た知識により、薬物濃度推移と薬効及び副作用発現の関係を解明することで、有効性や安全性の科学的な根拠に基づく創薬、育薬及び最適な薬物療法の構築に関する薬学的思考力を学び、それらを医療の場で生かせる薬剤師の育成を目指しています。また、研究マインドを養い、ファーマシスト・サイエンティストとしての自覚を持った薬剤師を育てていきたいと考えています。