薬用植物園(薬草園)

目的

薬用植物は古代から現代に続く医薬品の原点で、600万年の人類の歴史を支えてきた知恵であり、 自然科学の発展の糸口のみならず現代の創薬など医薬品科学に大きく寄与しています。 こうした植物を収集し、植栽、栽培を提示することは、当学部の講義である薬用植物学・生薬学・天然物化学・東洋医学概論・生薬学実習の理解を深めるもので、 学生は、実物に触れることで自然の偉大さに気付き、医薬科学を学ぶ意欲が高められます。
本学は2004年に創設され、薬用植物園は2005年3月に造成されました。 2004年は医学部においてもコア・カリキュラムとして漢方医学の修得が定められた時期で、 これまで以上に薬学における生薬学の修得が重要となった年です。 そこで、漢方薬に配合される日本薬局方収載生薬および欧米生薬(ハーブ)、ミャンマー、ネパール、ペルーなどの海外の薬用植物、 また、重要な医薬品のリード化合物を産する植物を植栽して薬学教育に活用しています。 また、関心の深い学生は自ら有用植物を栽培して生育過程を観察し、収穫時期の確認、収穫の喜びを体験しています。 また、春期・秋期に薬剤師研修センターの「漢方薬・生薬認定薬剤師」の薬草園見学者を受け入れています。

規模

香川キャンパスの西角に設置されていて、約約1,400 m2の面積内に、18 m2の植栽区域16ベッド、130 m2の温室、26 m2の管理室、 水生薬用植物のためのビオトープを備えています。 香川キャンパスは岩山を切り開いた土地であるため、水はけ、海風、ビル風の影響に強い植物の選抜を検討課題としています。
植栽植物の数種類は香川県内で生育した植物を、大部分は(独)医薬基盤研究所薬用植物センターから導入していますが、 2ベッドは、高知県立牧野植物園から導入した植物を栽培試験地としています。 また、香川県立公渕森林公園内にある薬用植物園の整備にも関与し、薬用樹木の学習に取り入れています。

管理と組織

生薬・天然物化学講座の教員が管理・指導に当たり、 同講座配属学生および東洋医学研究会の学生がそれぞれに担当している植物の早朝の水やり、雑草駆除、公渕森林公園内にある薬用植物園の整備などに活躍しています。 また、外部支援者としてお茶の水女子大学プロジェクト研究員に植栽・栽培の指導を受けています。

ウコン
ステビア
サジオモダカ
サルトリイバラ
ノコギリソウ
サフラン
ミシマサイコ(三島柴胡)
マオウ(麻黄)
イヌサフラン